SUUMOやアットホームの物件情報、店舗看板、不動産会社のホームページなどを見ると、

 「神奈川県知事 (3) 第12345号」
 「国土交通大臣 (1) 第9999号」

のような宅建業免許番号が表示されています。

このとき、多くの人が気になるのが、
 「 (3) や (1) は何を意味しているのか」
 「数字が大きい会社の方が安心なのか」

という点です。

実際、不動産業界では、
 「 (5) だから長く営業している会社」
 「 (1) だから比較的新しい会社」

という見方をされることがあります。

宅建業免許は 5年ごとの更新制になっているため、括弧内の数字は 「何回免許更新しているか」 を表しています。

例えば、
 (1) = 初回免許
 (2) = 1回更新
 (3) = 2回更新

という意味です。

つまり、 (3) であれば、一定期間継続して免許を維持している一つの目安になります。

※宅建業免許制度全体については、以下の記事でも整理しています。
 「宅建業免許とは|必要なケース・取得要件・更新までの全体像」

「数字が大きい = 安心」ではない

たしかに (4) や (5) の会社は、長期間免許を維持し、継続的に安定した経営を行ってきた企業であることを示す情報にはなります。

しかし、 「数字が大きいから安全」 というわけではありません。
なぜなら、宅建業免許番号が示しているのは、 「免許更新回数」 だからです。

つまり、接客品質、クレーム対応、説明の丁寧さ、法令遵守意識まで保証しているわけではなく、長年営業していても現在の対応品質まで高いとは限りません。

ここを混同すると、 「数字だけで会社を判断する」 ことになります。

(1) の会社が危険とも限らない

(1) は初回免許であるため、新しく開業した会社であるケースは多くあります。

しかし実際には、
 ・ 大手不動産会社から独立したケース
 ・ 経験豊富な宅建士が開業したケース
 ・ 法人成りしたケース
 ・ 組織再編で新法人になったケース

などもあります。

つまり、 「現在の免許番号」 と、 「実際の業界経験」 は必ずしも一致しません。
(1) だから不安、 (5) だから安心と単純化してしまうと、実態を見誤ることがあります。

宅建業免許番号はどう見ればよいのか

実務上は、 「会社選びの参考情報の一つ」 として見るのが現実的です。

例えば、
 (4) や (5) → 一定期間継続して免許を維持している可能性が高い
 (1) → 新規開業の可能性もあるが、経験者独立のケースもある

という程度に理解するのが自然です。

つまり括弧内の数字は、 「営業年数の絶対評価」 ではなく、 「どの程度継続して免許を維持しているか」 を見るための情報です。

※宅建業では、更新や変更届を含めて免許を維持していく必要があります。
 更新や変更管理については、以下の記事でも詳しく整理しています。
 「宅建業免許更新は『今の状態』だけでは進まない|変更届・専任宅建士で確認されるポイント」
 「宅建業免許の変更届を後回しにするとどうなるか」

そのうえで、実際に不動産会社を選ぶ場面では、
 ・ 担当者の説明
 ・ 契約時の接客対応
 ・ 口コミ
 ・ 問い合わせ時のレスポンス

なども含めて総合的に見ることが重要です。

なぜ更新回数まで表示しているのか

宅建業では、契約後にトラブルや苦情が発生することもあります。

そのため制度上は、「免許が継続しているか」を外部から確認できる必要があります。
更新回数表示には、「免許が現在も継続していること」を分かりやすく示す意味があります。

つまり括弧内の数字は、 「優良業者ランキング」 ではなく、 「免許継続状況の表示」 です。

なお、更新されないまま失効した場合には、宅建業免許番号も継続できません。

※失効・返納・取消の違いについては、以下の記事でも整理しています。
 「宅建業免許が失効するケースとは|更新忘れ・返納・取消の違い」

だからこそ、 「大きい数字だから安心」 「 (1) だから危険なのでは」 というものではありません。
宅建業免許番号は、 「その会社がどの程度継続して免許を維持してきたか」 を見るための参考情報として理解するのが、もっとも自然な見方になります。