「建設業許可の更新をしようとしたら、以前の役員変更を届け出ていなかった」
「経営事項審査(経審)の準備をしていて、建設業許可の変更届が必要だったことに気づいた」
更新・経審の準備中に変更届の未提出が判明した場合は、未提出となっている変更について必要な届出を行い、予定している更新・経審の期限を確認しながら手続を進めます。
更新では、前回の許可後に必要となった変更届や決算変更届の提出状況が許可申請に直接関係します。
経審では、前回の経審後に商号・所在地・役員等を変更している場合、その届出書が確認書類となる場合があります。未提出が判明した後は、更新と経審それぞれに必要な手続に合わせて対応します。
未提出となっている変更の特定方法、過去の変更年月日の調べ方、常勤役員等・営業所技術者等について変更当時の許可要件を確認する方法は、以下の記事で解説しています。
「建設業許可|変更届を出し忘れたら?未提出を確認して提出するまでの進め方【神奈川県】」
更新で判明した場合、未提出の変更届を提出して申請を行う
神奈川県では、新規以外の許可申請について、前回の許可後から今回の申請までに役員等、所在地、常勤役員等、営業所技術者等、健康保険等の加入状況などを変更した場合、それらの変更届を提出していることが必要とされています。直前決算期までの決算変更届についても提出が必要です。
更新準備中に未提出が判明した場合は、必要な変更届を提出し、直前決算期までの決算変更届も確認したうえで更新申請へ進みます。
たとえば、前回の許可後に本店を移転し、登記は新所在地へ変更しているものの、建設業許可の所在地変更届を提出していなかった場合には、その所在地変更について必要な届出を行います。
同時に、前回許可後にほかの未提出事項がないか、直前決算期までの決算変更届が提出されているかも確認します。
更新時には、更新申請までに必要な届出が提出されているかを確認します。
※更新手続については、以下の記事で詳しく解説しています。
「建設業許可の更新前に何を確認する?|期限・変更届・許可要件を整理【神奈川県】」
更新期限が近い場合、変更届の提出と更新申請の日程を合わせて確認する
神奈川県では、更新申請を許可の有効期間満了日の3か月前から30日前までに行うよう案内しています。
更新申請をしないまま有効期間が満了すると、その許可は更新できず、必要な場合は新規に許可を取り直すことになります。
変更届の未提出が判明しても、更新期限そのものが延びるわけではありません。現在の許可の満了日を確認し、未提出の変更届の提出と更新申請の準備を並行して進めます。
一方、満了前に更新申請を行い、その後に許可の有効期間が満了した場合は、更新について許可または不許可の処分がされるまで従前の許可が引き続き有効です。
更新期限が近い場合は、許可の満了日から逆算し、未提出の変更届をいつ提出するか、更新申請をいつ行うかを確認しながら進めます。
経審で判明した場合、今回の経審で必要となる変更届を確認する
経審では、今回の申請に必要となる許可関係書類を確認し、その中に変更届出書等が含まれる場合は提出状況を確認します。
神奈川県の経審手引きでは、既に受審した直近の審査基準日の申請内容から商号・所在地・役員等の変更等があった場合、変更届出書が確認書類として挙げられています。
経審準備中に変更届の未提出が見つかった場合は、その変更が今回の経審で使用する許可情報や確認書類にどう関係するかを確認し、必要な変更届を提出して確認書類をそろえたうえで経審を申請します。
経審では、今回提出する経審資料と建設業許可関係の情報を確認し、申請に必要な書類をそろえます。
入札参加資格まで予定している場合、経審結果が必要な時期から逆算する
経審の後に神奈川県の競争入札参加資格認定を予定している場合は、変更届の提出時期によって経審申請が後ろにずれると、その後の入札参加資格手続の日程にも影響します。
たとえば神奈川県の令和9・10年度競争入札参加資格認定では、等級区分の認定に使用する経審結果について、令和9年2月中旬頃までに入札システムへ登録された最新結果を使用すると案内されており、県は1月中旬頃までに結果通知を受け取れるよう早めの経審申請を求めています。
入札参加資格まで予定している場合、「未提出の変更届を提出する時期 → 経審を申請する時期 → 経審結果を受け取る時期 → 入札参加資格手続」の順に、それぞれの期限と必要な期間を確認します。
※経審や入札参加資格申請については、以下の関連記事で解説しています。
「経営事項審査はいつ受ける?|準備時期と申請の流れを解説【神奈川県】」
「入札参加資格申請とは|経審との違いと公共工事までの流れを解説」
許可要件に関する未提出があった場合、変更当時の状態を確認する
更新・経審の準備中に見つかった未提出が、常勤役員等や営業所技術者等など許可要件に関係する変更である場合は、変更届を提出する前提として、変更当時も必要な許可要件を満たしていたかを確認します。
変更当時の事実を確認し、必要な変更届を提出できる状態になった後、更新では更新申請へ、経審では確認書類の準備へ進みます。許可要件を欠いていた期間が判明した場合は、その期間と当時の状況を確認し、必要な対応を決めます。
更新・経審の予定があるときほど、未提出の変更を先に確定する
更新や経審の準備中に変更届の未提出が判明したときは、予定していた手続だけを先に進めるのではなく、まず未提出となっている変更の内容と変更年月日を特定し、必要な届出を行います。
そのうえで、更新では許可の満了日、経審では申請や結果が必要となる時期を確認し、それぞれの日程に合わせて必要な手続を行います。
変更届の未提出が判明した時点で、過去の変更と現在の許可情報を整合させ、更新・経審に必要な状態を整えることが、その後の手続を確実に行うための出発点になります。