56歳で役職を外れることが決まったとき、
私は「このまま会社人生を終えていいのか」と自問するようになりました。
同じように、セカンドキャリアや老後に不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
この記事では、私が行政書士を目指すことになった経緯をお話しします。
1992年に大学を卒業し、富士通株式会社に入社。
その後、幹部社員としてのキャリアも重ね、約30年間会社に勤めてきました。
仕事に対して一定の手応えや自負もありましたが、2022年6月、体調を崩して休職することになります。
結果として約2年弱、傷病手当で生活する期間を経験しました。
2024年4月、関係子会社への出向を機に復職。
元々の経験に近い業務に戻ることができ、「もう一度地に足をつけて働こう」と考えていました。
生活リズムを整えるために早めに出社し、同僚と会話をするなど、少しずつ日常を取り戻そうともしていました。
しかし、現実は想像していたものとは違いました。
役職はもちろん降格となり、体調面の配慮もあり、任される仕事は限られ、
簡単な資料作成や取りまとめ業務が中心。
気がつけば、時間を持て余す日々が続くようになっていました。
そんな中、9月に入った頃、
「来年4月から役職を離れ、一般社員になる」という通知を受けます。
制度上は当然のことですし、同じ立場の人も多くいます。
それでも、いざ自分がその立場になると、想像以上にこたえました。
これまで会社に貢献してきたという思いがあった分、
「こんなにもあっさり役目を終えるものなのか」と、
寂しさや虚しさを強く感じたのを覚えています。
この出来事をきっかけに、
「この先、自分は何をして生きていくのか」を真剣に考えるようになりました。
長女はすでに独立していますが、長男はまだ大学に入学したばかり。
住宅ローンも残っており、安定した収入は必要です。
会社に残れば、収入面では大きな問題はないでしょう。
しかし、やりがいの少ない状態で数年を過ごすことに、強い違和感を覚えていました。
では、自分には何ができるのか。
これまでの経験を振り返る中で、
大学で法律を学んでいたこと、
会社で長年資料や文書の作成、調整業務などに携わってきたこと、
そして几帳面な性格であることに思い至ります。
そのとき、ふと浮かんだのが「行政書士」という仕事でした。
もともと、法学部出身ということもあり、
いわゆる“士業”への憧れはどこかにありました。
一方で、司法書士などの資格は学習期間も長く、
この年齢から挑戦するには現実的ではありません。
その点、行政書士であれば、
働きながらでも1年程度の学習で合格を目指せる可能性がある。
また、これまでの経験も活かせるのではないかと感じました。
「このまま終わりたくない」
そう思ったとき、
行政書士という選択は、自分にとって現実的で、かつ前向きな挑戦に思えました。
そして私は、行政書士試験にチャレンジすることを決意します。
次回は、実際にどのように勉強を始めたのか、
そして50代からの受験がどれほど現実的なのかについてお話しします。
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